社労士試験に出題される科目は全部で10科目あります。
闇雲にすべてを全力で取り組んでも非効率なだけです。出題される問題数やボリューム、難易度をよく理解し
効率よく学習を進めていただければと思います。
各科目の難易度スコア
今回は勝手な独断と偏見で各科目ごとの難易度(0点~100点)と重要度(0点~100点)をスコア形式にし、ご紹介したいと思います。
労働基準法
労基法からの出題は選択式試験3問、択一式試験7問となります。
労働法関連の基本となる法律ですが、難易度はそこまで高くはありません。
テキストの読込と日々しっかりと一問一答演習をこなしていけば、必ず高得点が目指せる科目です。
選択式試験では判例問題が頻出となりますが、上述のテキスト読込と一問一答演習をしっかり行っておけば対応可能です。
難易度は・・・「65」
重要度は・・・「70」 とさせていただきます。
※ただ、日々の実務をこなしていく中では、労基法はやはり最も大切だなと思う科目です。試験合格後はさらに勉強し、実務よりの労基法知識を習得することをオススメします!
安全衛生法
安衛法からの出題は選択式試験2問、択一式試験3問となります。
安衛法に関しては、試験範囲が膨大かつ細かい数字や用語が非常に多いです。
の、割には出題数はとても少ないという厄介な科目です。選択式試験では2問出題されるためここは何としても取っておきたいところですが、深入りは禁物です。
あくまで労基法の付属科目だということを意識しましょう。
出題される内容としては基本事項からの出題が多いため、細かい点は思い切って捨てるというのも大切かもしれません。

難易度は・・・「60」
重要度は・・・「50」 とさせていただきます。
労働災害保険法
労災保険からの出題は選択式試験5問、択一式試験7問となります。
択一式試験で出題される可能性のある事例問題はかなり頭を悩ませる内容のものが多いですが、それ以外に関しては基本事項を徹底的に押さえることで比較的点数を稼げる科目です。
細かな論点に関しては、出題されても択一式試験で1~2問なため、そこまで気を張らずに臨みましょう!
難易度は・・・「60」
重要度は・・・「70」 とさせていただきます。
雇用保険法
雇用保険からの出題は労災保険同様に選択式試験5問、択一式試験7問となります。
基本的には基本事項をしっかりと押さえておけば取れる問題が多い印象ですが、覚えなければいけない数字が多く、少し厄介な科目です。
一問一答演習を通じ、失業給付の支給率等の数字に関してもしっかりと押さえるように心がけましょう。
難易度は・・・「75」
重要度は・・・「70」 とさせていただきます。
労働保険徴収法
徴収法からの出題は選択式試験では出題されず、択一式試験6問のみです。
徴収法では細かな数字が問われる問題が多く、難易度にはかなりのばらつきがあります。基本的な問題は必ずとれるよう基本事項をしっかりと学習するようにしましょう。
択一式試験から6問と、なかなか侮ることはできませんが、選択式試験では出てきませんので、ある程度気軽に臨むことをオススメします!
徴収法は試験前2週間の頑張りが一番効く科目だと個人的には思います。
試験前2週間に勉強法については以下の記事を参考にください^^
難易度は・・・「60」
重要度は・・・「55」 とさせていただきます。
一般常識(労一)
労一からの出題は選択式試験5問、択一式試験5問となります。
こいつがなかなか厄介です。だって、選択式試験でも択一式試験でも白書・統計っていう政府が公開しているデータを基にした問題が出されるんだもの(´;ω;`)ウッ…
択一式試験の方はまだいいです。社一が簡単だから。でも選択式試験の方で出されたらもう本当大変です。
択一式試験対策として、・社会保険労務士法・労働契約法・労働組合法は必ず押さえましょう。それ以外は正直そんなにです!
選択式試験対策としては、テキストの赤字や太字になっているような数字や用語をしっかり押さえるようにしましょう。
合わせて、白書・統計対策も行っておくと心強いです。市販のテキストでもありますし、フォーサイトのような通信教材には必ず直前対策講座として白書・統計対策のテキストがついてきます。
効率的に合格するためにも、直前対策講座は取っておいてもいいかもしれませんね。
難易度は・・・「90」
重要度は・・・「90」 とさせていただきます。
一般常識(社一)
社一からの出題は選択式試験5問、択一式試験5問となります。
社一は正直イージーです。過去問(一問一答)のみやっとけって感じです^^
過去問演習のみで足切りはないです!自信をもって、恐れずに向かいましょう。
難易度は・・・「60」
重要度は・・・「90」 とさせていただきます。
健康保険法
健康保険からの出題は選択式試験5問、択一式試験10問となります。
個人的にはこの科目の難易度が最も高いと感じます。あくまで私個人の話ですが、択一式試験に関しては過去問も模試も本試験でも、全てにおいて最も得点の低かった科目でした。
健康保険は覚えなければいけない知識量がとても多く、また本試験の難易度もかなり高いです。
基本事項の徹底はもちろんですが、かなり細かい論点を問われることも多いため、テキストの細部までしっかりと目を通すことが重要です。
しっかりと時間を使い、テキスト読込と一問一答演習を行いましょう。厚年、国年とリンクする部分もあるので、特に他制度との違いについては意識するように心がけましょう。
難易度は・・・「100」
重要度は・・・「100」 とさせていただきます。
厚生年金保険法
厚生年金からの出題は選択式試験5問、択一式試験10問となります。
健康保険、国民年金と並ぶ最重要科目です。本試験での難易度は、決して高いとは言えませんが、厚生年金の制度自体が複雑に入り組んでいるため、基本事項を徹底するだけでもかなりの労力になります。
ただ諦めてしまっては、社労士試験の合格は難しいです。何度も何度も学習を繰り返し行いましょう。テキスト読込と一問一答演習をとにかく直前期まで繰り返すようにしましょう。
基本事項を徹底して叩き込めば、本試験ではかなりの高得点が狙える科目となります。
難易度は・・・「100」
重要度は・・・「100」 とさせていただきます。
国民年金保険法
国民年金からの出題は選択式試験5問、択一式試験10問となります。
国民年金に関しても厚生年金同様、健康保険、厚生年金と並ぶ最重要科目となります。
国民年金に関しえては、社会保険の基本となる科目です。厚生年金ともリンクする部分は多々ありますし、しっかりと時間を費やし、基本事項を徹底的に叩き込みましょう。
年にもよりますが、本試験での難易度はあまり高くない年も多いため、高得点を狙える科目となることは間違いないです。
年金の勉強中は、分からないことが多いため苦しい期間となるかもしれませんが、テキストを信じて学習を続けましょう!
難易度は・・・「100」
重要度は・・・「100」 とさせていただきます。
科目ごとのワンポイントアドバイス
科目ごとのワンポイントアドバイスをさせていただきます。
苦しいときに少しでも思い出してもらえればと思います^^
★労働基準法・・・「すべての基本。ここでの学習は実務で最も活きてきます」
★安全衛生法・・・「労基法の付属。深入りせずに、さらっと終わらせる」
★労災保険法・・・「高難度の問題に目が行きがちだが、それは無視してOK」
★雇用保険法・・・「細かな数字を覚えなければいけないが、最悪捨てればOK」
★労働保険徴収法・・・「選択式試験に出てこない。時間を費やす必要なし。」
★一般常識(労一)・・・「選択式試験対策をどこまでやるか。ただここ2年奇問難問は出ていない。気楽に行こう」
★一般常識(社一)・・・「基本事項のみ学習すればOK」
★健康保険法・・・「時間を費やし得意科目にしよう!苦しいが合格が近くなる」
★厚生年金保険法・・・「時間はかかるが、本試験は難しくない。絶対に諦めず学習しよう」
★国民年金保険法・・・「しっかりと時間を費やし学習しよう。ここで踏ん張れれば合格間違いなし!」
まとめ
今回は科目ごとの難易度について、まとめさせていただきました。
これは私が運よく合格できたから言えることでもありますが、本試験はやはり基本事項を徹底的に繰り返した人が勝ちます。
不安になり、色々な講座やテキストに手を出したくなる気持ちは痛いほどわかりますが、そこはこらえて基本を徹底してください。
どの問題も基本がわかっていれば解ける問題ばかりです。実は難しい問題はあまり出題されていないのですよ!
社労士試験は精神状態がとても大切な試験です。
この記事を読んでくれた皆様が一人でも多く合格できますように!